全身の関節がグニャグニャになってしまった女性

今日は矯正の話し

長く治療にたずさわっていると、いろんな方や症状に出会います。
特に印象深っかた症例を紹介しながら
皆さんに注意すべき事柄をお伝えし 正しく知って頂こうと思います。


20代前半の若いお嬢さんでした。
腰痛になりカイロのお店に行ったそうです。

カイロベットに乗せられ
全身をバキボキと鳴らしてもらい
「毎日来なさい」と言われ…

真面目な方だったのでしょう。
なんと!40回近くも通い続けたと言うのです。
良い先生だと信じてしまっていたのでしょうか?!

かわいそうに。
当院を受診された時には
全身の関節が緩んでグニャグニャになっていました。
歩く 座る ベットに上がる 起き上がる 振り返る…
どんな動作をしても パキパキ ポキポキ音が鳴り
全身に力が入らないそうです。
困り果てて当院を受診されました。

治療という目的をすっかり見失い
経営だけに走り!
患者ではなく まるで毎日来るお得意様のように 
40日間もカイロベットにかけ続けるとは!
彼女の体への責任をいったいどう取るつもりなのか?!
腹立たしくなります。

ぜひ皆さんに知って頂きたい。
そもそもが…
「関節が大きな音を立てて鳴ると何かが治る
と思い込んでいるのは大きな間違いなのです!

確かに有効な矯正はあります
本当の矯正はそれほど大きな音などしないものなのです。

 
大きな音を鳴らせば派手なので
パフォーマンス的な要素もあるのです。

かく言う私も昔は大きな音のなる矯正をしていました。
矯正を学んだものなら
大きな音は鳴らそうと思えば鳴らせられるのです。

けれど「本当に治したい!」と思いながら長く治療を続けて来て
ずれた首や腰の骨を正しい位置に
ほんの少し動かす為の本当に有効な矯正を知るうちに
大きな音など鳴らす必要も無くなってしまいました。





















よくアニメなんかで
強そうな男が 今にもケンカが始まろうとする時
両手の指の関節をバキボキッ!バキボキッ!と鳴らすシーンがありますね。
もちろん彼らは 健康になる為にやっているわけではなく(笑)
敵を威嚇する為ですね

また慢性の肩こり症の方などで
自分で首を傾けてバキッ!と鳴らすのが癖になってしまっている人もいます。

関節は鳴らせば鳴らすほど緩み なお鳴りやすくなってしまいます
それに
自分で鳴らしている人は もともと癖のあるズレた部位が鳴っているので
悪い所ばかりを動かしている言える訳で
正しい位置に持って行っている矯正とは全く違うのだと言う事です。
真剣勝負です





















ちなみに その患者さんですが…
その時点で私の出来ることは残念ながら有りませんでした。

上記の説明をよくした上で
「出来るだけ関節が鳴らないよう そ~っと過ごして下さい
 時間をかけて緩みすぎた関節が固まり 元にもどって来れば
 力が入るようになって来ると思います」
と言う他ありませんでした。